香典返しを贈るのに適した時期とはいつか

香典返しとは、葬儀に出席して香典を供えてくれた方へ、品物を送って返礼するという慣習です。

仏式であれば、香典返しは四十九日法要が終わってから2週間以内に贈るのが一般的とされます。
忌明け法要日に発送をして、法要をした次の日に届くように手配をすることになるでしょう。
ただ、当日返しを既に終えているのならば、後から改めて贈る必要はありません。

香典返しの準備は、初七日から忌明け法要までの間に、法要の準備と同時に進行することになります。
香典返しを扱っている店舗では、忌明け法要の1週間から10日前までの間に注文すると、忌明け法要の次の日に届けてくれるというところも見られます。

通常であれば、忌明けした翌日から2週間以内には届くように香典返しを準備するものですが、葬儀の準備に取り紛れてうっかり忘れるケースもあるかもしれません。
もし準備が遅くなったなら、挨拶が遅れてしまった旨のお詫びも添えて贈るようにしましょう。

忌明け前に香典返しを贈る場合にはどうするのか

香典返しというのは、葬儀に出席してくれた方へのお礼以外に、忌明け法要を無事に執り行ったという報告をする意味合いもあります。
忌明け法要が行われるまでは忌中・喪中の期間となっているので、喪に服している間には、お礼および香典返しというのは控えるというのが礼法に即した決まりです。

とは言え、会社関係でまとめて香典をいただいた場合などの簡易的な返礼品や、葬儀でお手伝いをしていただいた方にできるだけ早くお礼を渡したい場合などに、香典返し別にして葬儀が終わってすぐ商品を贈るというケースも見られます。
そうした時には、香典返しを貰う側の方の心情を察して「早めにお礼をお贈りするべきと考えました」と1言でも添えるとマナーを知らないと思われずに済むでしょう。

宗教による違いなどについても知っておくのが大事

神式の場合、忌明けは五十日祭になります。
香典返しは元は仏式のしきたりではありますが、神式でも仏式に即した返礼が行われているので、送っても問題ありません。

また、香典返しというのは日本ならではのしきたりなので、キリスト教にはありません。
送りたいのであれば新教のプロテスタントは1か月後の召天記念日後、旧教のカトリックであれば30日後となる追悼ミサの後に返すというのが慣例になっていますので、覚えておきましょう。

故人が亡くなり初めてのお盆を新盆や初盆と呼び、僧侶や親族、故人と親しかった方を招いて丁寧に供養をするしきたりもあります。
自宅へと帰ってくる故人の霊を迎えて供養・法要を行い、いただいた香典や供物などに対してのお返しを準備するのです。
時期については8月15日前後か、一部地域によっては旧暦のままの7月15日前後ですが、四十九日法要の前にお盆が来る場合には来年へと持ち越すことになります。