喪章の役割および付け方を知っておくのが大事

喪章というのは、通常は黒色であり、リボンタイプや腕章タイプがあります。
もともと日本の葬儀においては、遺族側は白装束で弔問客の方も羽織袴の正装といった具合に、服装で区別できるようになっていました。

しかし、現在では遺族側も弔問客の方と同様の服装で出席することから、区別しやすくするために喪章をつけるようになったとされています。
近年では家族葬なども増加してきていて式中で喪章をつけないパターンもありますし、遺族全員が喪章をつける場合や喪主の家族のみが付ける場合もあります。

また、喪章は元は亡くなった方を悼む気持ちを示すというものであり、ピンで留めるものです。
腕章タイプなら左腕に巻いて、二の腕のあたりにピンで留めます。
リボンタイプなら左胸のポケットの上あたりにピンで留めましょう。

どちらのタイプでも、喪章は左側につけるというのが共通している決まりになっています。
なぜ左側なのかと言うと、仏壇に向かって左側が上位であるとされていて、喪章を左側につけると故人への弔意を示せるという、仏教の考えに基づいているためです。

喪章はどこで扱っているのか?その価格について

喪章は葬儀社や仏具店、斎場近くにあるコンビニで取り扱っているので、持ち合わせがなければ問い合わせてみましょう。
リボンタイプの場合は、文具店においても取り扱っているケースがあります。
腕章タイプなら葬儀社が用意してくれる可能性があるため、前もって確認をすることが賢明です。

喪章の価格は、腕章タイプが200円から500円程度、リボンタイプなら10枚セットで500円ほどとなっています。
もし喪章が用意できないというのであれば、市販されている黒いリボンと安全ピンを用いて代用する方法もありますので、覚えておくと便利です。

喪章をつける際の注意点などについても知る必要がある

喪章は、一般的な葬儀の場合は現代ではさほど見かけなくなってきています。
社葬などのように理由があって使用するのは問題ありませんが、礼服が準備できなかったという理由でつけるのは控えた方が良いでしょう。

通夜であれば礼服を準備できなかった方は黒いスーツで参列される方もいるので、その方が適しているのではないでしょうか。
ただ、学生の方であれば学生服が正装と見なされますので、喪章をつけなくても問題ありません。

また、喪章というのは一般的に遺族がつけるものではあるものの、スポーツ選手が亡くなった同僚などや災害で亡くなった方を悼み、試合時に喪章をつけるというケースも見受けられます。
実際の葬儀の場だけでなく、スポーツの世界でも死を悼むために用いられているのです。